米国ウィークリー 2018/2/20号

金利動向を見据え神経質な展開か?

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  • 2/5、2/8にそれぞれ1,000ドル超の下落となったNYダウは2/9から6営業日続伸し2/16現在、25,219.38ドルと25,000ドル台を回復。2月に入っての急落で年初来上昇分が吹き飛んだが、年初来2.02%高と再びプラス圏を取り戻した。VIX指数は一時50.30まで上昇。同指数に連動するETP(上場取引型金融商品)の取引停止が相次ぎ、VIXショート型のETFなどから投資家が大きな損失を抱えたとの見方が浮上し、市場は一時大きな混乱に陥った。ただ、年初の2.4%台から2/15に2.94%まで上昇した10年国債利回りは、その後2.8%台後半に低下し、VIX指数も足元で20を下回るなど金融市場が落ち着きを取り戻しつつある。

    1月のISM景況指数やミシガン大学消費者マインド指数は市場予想を上回り、強い雇用統計がインフレ懸念を招いたが、引き続き労働市場の好調が確認された。1月のCPIコアは前年同月比1.8%、PPIコアは同2.2%とそれぞれ上昇し市場予想を上回った。企業業績も好調で2/16現在、S&P500構成企業のうち398社が2017/12期4Q(10-12月)決算を発表し、EPSの増益率は15.9%増が見込まれている。市場予想を上回った企業は298社(74.9%)。ただ、景気や業績動向が良好で金利も上昇基調にも関わらず、ドルは軟調な展開となっている。
  • 2/12にトランプ政権が発表した2019会計年度(2018/10-2019/9)の予算教書によれば、4.4兆ドル(約466兆円)規模の予算案に対して、既に成立した大幅減税などから連邦政府の財政赤字は、前年度比87%増の9,840億ドル(約104兆円)とGDP比で2017年の3.4%から4.7%まで増える見通し。市場は財政赤字が同政権の計画を上回る1兆ドル(約106兆円)突破を想定しており、ドル安の大きな要因になっていると見られる。ドル安が続く可能性もあろう。

    一方、就任したパウエルFRB議長は2/28に下院金融委員会、3/1には上院銀行委員会で、米国の経済状況について証言を控えている。同議長は2/13、株価急落に対しては具体的な言及は行わなかったが、金融システムへの脅威に対する警戒を怠らないとしつつも、緩やかな利上げ継続方針を表明。3/20-21のFOMCでの利上げ確率は88%と低下したが、追加利上げが見込まれている。FRBが年3回の利上げを想定する中、市場の見方は定まっておらず、株式相場は金利やドルの動向を見据え、やや神経質な展開も想定されよう。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(2/16現在)

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■主な企業決算 の予定
●20日(火):ウォルマート、HSBC、BHP
●21日(水):ロイズ
●22日(木):HP、アクサ、バークレイズ
●23日(金):RBS

■主要イベントの予定
●20日(火):
・ユーロ圏2月の消費者信頼感指数(速報値)
・EU財務相理事会(ブリュッセル)
・中国株式市場は春節(旧正月)の祝日のため休場
●21日(水):
フィラデルフィア連銀総裁講演
1月の中古住宅販売
FOMC議事録
・ユーロ圏2月の製造業・サービス業・総合PMI(速報値)
・中国株式市場は春節(旧正月)の祝日のため休場
●22日(木):
・17日終了週の新規失業保険申請件数
・1月の景気先行指標総合指数
ニューヨーク連銀総裁アトランタ連銀総裁講演
●23日(金):
サンフランシスコ連銀総裁講演
・ユーロ圏1月のCPI(改定値)
・ドイツ10-12月のGDP(改定値)
●24日(土):
・中国1月の新築住宅価格

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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