米国ウィークリー 2018/1/16号

リスク注視もミクロ・マクロが押し上げ?

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  • トランプ大統領は、WSJとのインタビューで、“I probably have a very good relationship with Kim Jong Un,”(おそらく金正恩氏とは非常に良い関係にある)とコメントしたと報道されたが、“I’d probably have a very good relationship”(非常に良い関係を持てるだろう)と述べたとし、“FAKE NEWS”と異議を唱えている。金氏と会話を交わしたかとの質問には、「コメントしたくない」と語ったが、米朝関係に変化が見られることは確かだ。対話路線に転換した北朝鮮だが、米国主導の制裁圧力がじわりボディブローのように効き始めたものと推察される。

    1/9に実現した韓国と北朝鮮による南北対話では、北朝鮮の平昌五輪参加や緊張解消に向けた南北軍事当局者会談開催などの合意がなされた。トランプ大統領は南北対話を評価し、米韓は五輪期間中に合同軍事演習を行わないことで合意。当面は北朝鮮リスク後退がメインシナリオと考える。ただ、中国について北朝鮮への圧力強化の役割を称賛したが、「もっと多くのことができる」とも付け加えている。北朝鮮は核やミサイル開発を進める意向で、ロープ際の北朝鮮にトランプ大統領が畳み掛ける可能性も捨てきれず、動向を注視したい。
  • デトロイト(ミシガン州)では、北米国際自動車ショーが1/14に開幕し、イレーン・チャオ運輸長官が基調講演で、「自動運転導入は予想より早く進む」と語り、ゼネラル・モーターズ(GMがハンドル、ペダルなしの自動運転車の導入を申請した例を挙げた。同社は、無人運転の量産車を2019年にも実用化する方針である。閉幕したCES(米国際家電見本市)では、トヨタ自動車の豊田社長はアマゾン・ドット・コム(AMZNなど5社との新サービスの展開、VWブランド乗用車部門のヘルベルト・ディースCEOは、エヌビディア(NVDAとAIで車の新しい体験をつくるなど将来ビジョンを語っており、引き続き関連企業にも注目したい。

    デルタ航空(DALJPモルガン・チェース(JPMなどは、2017/12期4Q(10-12月)業績を発表し決算シーズンに入った。1/12現在、S&P500構成企業の4Q見通しは、EPSが前年同期比11.52%増、2017/12通期で前期比10.94%増。2018/12通期では同16.91%増だが、減税効果を織り込めば同20%増を超えるとの見方もある。ベージュブックなど良好な経済見通し確認となれば、ミクロ・マクロ両面から市場はサポートされ、高値更新が続く展開も予想されよう。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(1/12現在)

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■主な企業決算 の予定
●16日(火):シティグループ
●17日(水):バンク・オブ・アメリカゴールドマン、アルコア
●18日(木):モルガン・スタンレー、IBM、アメックス

■主要イベントの予定
●16日(火):
1月のニューヨーク連銀製造業景況指数
・朝鮮半島問題に関する外相級会合(カナダ・バンクーバー)
●17日(水):
12月の鉱工業生産
・1月のNAHB住宅市場指数
地区連銀経済報告(ベージュブック)
・シカゴ連銀総裁、クリーブランド連銀総裁、講演
・ユーロ圏12月の消費者物価指数(改定値)
●18日(木):
・12月の住宅着工件数
1月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数
・13日終了週の新規失業保険申請件数
・中国12月の新築住宅価格
中国1012月のGDP
・中国12月の小売売上高、工業生産、固定資産投資
●19日(金):
1月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)
暫定予算期限切れ
IEA月報

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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