個別銘柄レポート:JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー

金利収入、非金利収入ともに堅調、税制改革により増えた利益の一部をテクノロジーや店舗へ投資

bg_jpmorgan_chase_co_1371747

ニューヨーク | 銀行 | 業績フォロー

BLOOMBERG JPM:US | REUTERS JPM

  • 2018/12期1Q(1-3月)は、総収益が前年同期比10.3%増の285.20億USD、純利益が同35.1%増の87.12億USDであった。
  • セグメント別では4事業すべてが増収増益。金利収入、非金利収入ともに堅調。融資残高が伸びたほか、トレーディング収入も好調。
  • 同社は税制改革により増えた利益の一部をテクノロジーや新本部への投資、400程度の新支店開設に充てることを計画している。

What is the news?

2018/12期1Q(1-3月)は、総収益が前年同期比10.3%増の285.20億USD、純利益が同35.1%増の87.12億USDであった。EPSは2.37USDと市場予想の2.28USDを上回った。金利収入は、金利利鞘である正味受取利息が同9%増の135億USDとなった。金融市場収益の減少により一部相殺されたが、金利上昇や融資・預金残高の伸びが寄与した。平均コア融資残高は同8%増、平均預金残高は同6%増であった。非金利収入も、同12%増の151億と伸びた。株式トレーディング収入が同26%増の20.20億USDとなるなど、トレーディング収入が好調であった。その他、自動車リース収入、アセットマネジメントおよびウェルスマネジメントの手数料収入が増加したほか、クレジットカードの顧客獲得費用の低下なども寄与した。一方、投資銀行手数料収入は、引受手数料の低下により同7%減の16億USDとなった。非金利費用は同5.2%増の160.80億USD。社員報酬費用や市場部門での取引費用、自動車リース債権の減価償却費などが嵩んだ。利益面では、税引前利益が前年同期から約20億USD増加したにも関わらず、税制改革により税費用は同2.40億USD低下した。

セグメント別では、全4事業すべてが増収増益となった。①主力のコンシューマー&コミュニティバンキング事業(CCB)の総収益は前年同期比14.8%増の125.97億USD、純利益は同67.3%増の33.26億USD。②コーポレート&投資銀行事業(CIB)は、総収益が同14.8%増の104.83億USD、純利益が同22.6%増の39.74億USD。③コマーシャルバンキング事業(CB)は、総収益が同7.3%増の21.66億USD、純利益が同28.3%増の10.25億USDとなった。④アセットマネジメント事業(AWM)は、総収益が同6.6%増の33.74億USD、純利益が同2.0倍の7.70億USD。

How do we view this?

2018/12通期の会社計画は、正味受取利息が540-550億USD、平均コア融資残高が前期比6-7%増、非金利収入が同7%増、実効税率が20%である。2018/12通期市場予想は、総収益が前期比10.3%増の1,098.42億USD、当期利益が同24.0%増の302.96億USD。同社は、税制改革により増えた利益の一部を、マンハッタン中部の新本部や400程度の新支店開設、テクノロジーへの投資に充てることを計画している。

phillip_fig_JPMorganChase_Apr24_01
配当予想(USD) 2.46 (予想はBloomberg)
終値(USD) 110.21 2018/4/16

会社概要
米国ニューヨーク市に本社を置く世界有数のグローバル総合金融サービス会社。総資産、収益力、時価総額で世界屈指の規模を誇る。2000年にザ・チェース・マンハッタン・コーポレーションとJ.P.モルガン・アンド・カンパニーが合併、さらに、2004年にバンク・ワン・コーポレーションと合併。また、2008年にはザ・ベアー・スターンズ・カンパニー・インクを買収、ワシントン・ミューチュアルの預金、資産、負債の一部を取得し、現在のJPモルガン・チェース・アンド・カンパニーが誕生。
 投資銀行、証券取引、資金決済、証券管理、資産運用、プライベート・バンキング、コマーシャル・バンキング、コンシューマー・コミュニティ・バンキングなど多岐にわたる金融サービスを提供。グローバルに展開する法人向け事業は「J.P.モルガン」、米国で展開している中小企業や個人向け事業は「チェース」ブランドを用いている。

企業データ(2018/4/17)
ベータ値 1.13
時価総額(百万USD) 375,862
企業価値=EV(百万USD) -
3ヵ月平均売買代金(百万USD) 1,880.8

phillip_fig_JPMorganChase_Apr24_02
主要株主(2018/4) (%)
1.VANGUARD GROUP 7.38
2.BLACKROCK 6.64
3.STATE STREET CORP 4.92
(出所:Bloombergをもとにフィリップ証券作成)  


【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員 庵原浩樹
公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員補 増渕透吾
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。