米国ウィークリー2016/1/5号

慎重な投資スタンスが想定される年初の市場動向

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  • 2015年の年初来騰落率はS&P500種株価指数が▲0.73%、NYダウは▲2.23%とそれぞれ2011年、2008年以来となるマイナスとなった。2015年は雇用の改善や景気拡大が確認されたものの、企業業績の低迷が株価を押し下げた。原油や消費市況の下落からエネルギーや素材セクターのほか、公益事業の株価が年間を通して大きく売り込まれた。小型株の代表的指数であるラッセル2000種指数は2015/12の月間ベースで▲5.19%と大きく下落し、年初来騰落率は▲5.71%となった。小型株の株価パフォーマンスが大型株を下回った背景として、投資家が成長性の高くボラティリティの高い小型株から、安定感のある大型株へ資金シフトを示唆している可能性もあろう。

    一方で、2015年のナスダック総合指数は年初来で5.73%の上昇となった。一般的にハイテク企業が中心とされる同指数であるが、2015年の牽引役となったセクターは、工業株(上昇率8.24%)、ヘルスケア(同6.86%)、銀行(同6.62%)、保険(同6.45%)、コンピューター(同6.24%)であった。
     
  •  ただ、個別銘柄でみるとナスダック構成銘柄で時価総額の大きい主力企業の寄与度が高いことが見て取れる。主力企業の2015年の年初来上昇率はアマゾン・ドット・コム(AMZNが2.2倍、アルファベット(GOOGLが46.6%、フェイスブック(FBが34.1%、ネットフリックス(NFLXが2.3倍、ギリアド・サイエンシズ(GILDが7.4%であった。これら5社の時価総額はナスダック市場の約18%を占めており、主力株に資金が流入していると言えよう。

    新年度入りで資金流入も想定され引き続き大型株に注目したいが、投資家の慎重な投資スタンスが続くものと予想する。12/31に発表された12月のシカゴ購買部協会景気指数は42.9と市場予想の50.0及び11月の48.7を下回り投資家心理を悪化させた。中国の財新/マークイットが1/4に発表した12月の中国製造業PMIは48.2と市場予想の48.9を下回り、製造業活動が5ヵ月連続で縮小し中国株は大幅に下落。同日から導入されたサーキットブレーカーが発動された。中東での地政学的リスク、雇用統計など月初の米国の重要経済指標を控え、株式市場では積極的な買いが手控えられると予想する。(庵原)

 

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(12/31現在)



主要企業の決算発表予定

●1月6日(水): モンサント
●7日(木):KBホーム
●11日(月):アルコア

主要イベントの予定

●1月5日(火):
12月のISM製造業景況指数
●6日(水):
・MBA住宅ローン申請指数(1/1終了週)
12月のADP雇用統計
11月の貿易収支
・12月のISM非製造業景況指数
11月の製造業受注
FOMC議事録(12/15-16分)
・家電見本市「CES2016」(1/9まで、ラスベガス)
●7日(木):
・11月のユーロ圏失業率
11月の耐久財受注(確報値)
●8日(金):
12月の雇用統計
・11月の消費者信用残高
●11日(月)
北米国際自動車ショー(1/24まで、デトロイト)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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