米国ウィークリー2015/12/1号

欧州追加緩和、米国利上げでマーケットの展開は?

bg_mario_draghi_1373129
  • 米欧で金融政策の変更が見込まれる12月を迎え、当面の金融市場の動向について展望したい。12/3のECB理事会では、追加の金融緩和が見込まれている。その内容については、EU域内の毎月600億ユーロの国債購入(QE)の期限である2016/9の延長、-0.20%のECB預金金利のマイナス幅の拡大などが予想されている。しかし、QEの増額や地方債など購入対象拡大となれば、市場の反応が大きくなることも考えられる。インフレ率2%弱を目指すドラギ総裁は、サプライズを伴う金融政策を発表する可能性もあろう。ユーロ・ドルは、11/27時点で1ユーロ=1.05ドル台までユーロ安、ドル高が進んでおり、4月、3月の安値水準に向けたユーロ安の基調が続いている。

    一方、米国では12/4の雇用統計など12月月初の重要経済指標の発表が予定されているほか、12/2にはイエレンFRB議長の講演を控えており、12/15-16のFOMCで利上げが正当化されるか最終確認がなされることとなろう。米国株式市場では、投資家がこれらイベントの動向を睨みながら様子見姿勢を強めることが想定され、当面は小動きの相場展開を予想する。

  •  
緩やかなドル高基調が続くなか、株式市場はヘルスケアや消費関連などが主導し堅調に推移している。また、中小型株の代表的な指数であるラッセル2000種指数は過去5営業日で3.06%上昇と物色対象の広がりも見られる。低迷が続いたフィラデルフィア半導体指数は同1.21%上昇し、半導体製造装置大手の アプライド・マテリアルズ(AMATが同11.03%上昇し、PC向け3Dグラフィックスなどを供給する半導体メーカーの エヌビディア(NVDAは同10.65%の上昇となっている。これらのほか、利上げを前に金融にも注目したい。


アドビ・システムズ(ADBEによれば、クリスマス商戦が始まった米国では11/26の感謝祭のオンライン取引による売上高は約17.3億ドル(約2,100億円)と前年比25%増となった模様で、翌日のブラックフライデーも同2桁増となったようである。関連銘柄として、Eコマースの アマゾン・ドット・コム(AMZN、オンライン・オークション大手の イーベイ(EBAYのほか、カード会社の ビザ(Vマスターカード(MAなどの株価動向に注目したい。(庵原)

 


S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/27現在)



主要企業の決算発表予定

●12月2日(水):アバゴ・テクノロジーズ

主要イベントの予定

●12月1日(火):
11月のISM製造業景況指数
11月の自動車販売
・ブレイナードFRB理事の講演
●2日(水):
ベージュブック(地区連銀経済報告書)発表
11月のADP雇用統計
・7-9月期非農業部門労働生産性、単位労働費用
イエレンFRB議長はエコノミック・クラブで講演(ワシントン)
●3日(木):
10月の製造業受注指数
11月のISM非製造業景況指数
イエレンFRB議長、米上下両院経済合同委で証言
・ECB理事会
●4日(金):
11月の雇用統計、失業率
10月の貿易統計
●7日(月)
11月のLMCI(労働市場情勢指数)
・10月の消費者信用残高



【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。