米国ウィークリー 2017/7/25号

企業業績、金融政策が追い風に!

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  • トランプ政権の運営に不透明感が強まる中でも米国株式市場は堅調な展開を維持している。法案成立を目指したオバマケア代替法案の早期採決は頓挫し、モラー特別検察官はロシアゲート疑惑に関する捜査対象を拡大しトランプ大統領やビジネスに関する様々な取引について調べることを明らかにした。7/21には政権の顔でもあるショーン・スパイサー報道官の辞任が発表された。

    さすがに、為替市場でドル売りが優勢となったが、株式市場の下げは小幅に留まっている。本格化している2017/2Q(4-6月)決算が良好であるためだ。
  • 7/21現在、S&P500構成企業のうち97社が決算発表を行い、78.4%にあたる76社が市場予想のEPSを上回った。2016/3Q(7-9月)に6四半期ぶりの増益に転じて以降、四半期毎に増益率が高まり2017/1Q(1-3月)には2014/2Q(4-6月)以来となる2桁増益となった。2017/2Qは前年同期比8.79%増と1Qに比べ増益率は鈍化する見通しだが、7/7時点の同6.31%増の見通しに対して既に大幅に上振れており、今後も更に増益率見通しが高まる可能性がある。セクター別にはエネルギーが同3.3倍と大幅な改善が見込まれ、ハイテクは同20.0%増で、引き続きサブセクターの半導体が同40.4%増、ソフトウェア・サービスが同21.8%増などと大幅な増益が見込まれている。また、金融は同9.9%増、サブセクターの保険が同19.5%増、銀行が同10.1%増の見通しとなっている。

    ただ、足元で米10年国債利回りの低下が続き、金融セクターの株価は冴えない状況。相対的に配当利回りの高い公益事業が買われる展開である。ただ、7/25-26のFOMCではイエレンFRB議長の会見はないが、4.5兆ドルに膨らんだバランスシートの縮小に関して声明文の中に手掛かりが示される可能性がある。市場のメインシナリオである「9月のバランスシート縮小開始、12月に利上げ」との見方が強まれば、金利は底打ちし反転となる可能性もある。このため、金融セクターに資金が流入する展開も想定されよう。また、7/28に発表される4-6月期の米GDP速報値は、好調な設備投資や個人消費を背景に前期比年率2.5%増(1-3月期は同1.4%増)が見込まれている。資本財・サービスや素材など景気関連セクターが見直される可能性もあると見ている。(庵原)


S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率7/21現在)

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■主な企業決算 の予定
●7月25日(火):マクドナルド、キャタピラーGMTIATTデュポン3M
●26日(水):コカ・コーラ、フォード、ボーイングフェイスブック、コーニング
●27日(木):ダウ・ケミカルPG、ツイッター、ベライゾンUPS、マスターカード、インテルスターバックス、コムキャスト、アマゾン、百度、サムスン電子
28日(金):エクソンモービル、シェブロン

■主要イベントの予定
●7月25日(火) :
日銀金融政策決定会合の議事要旨(6/15-16分)
FOMC7/26まで)
5月のSP・コアロジック/ケース・シラー住宅価格指数
・独7月のIfo企業景況感指数
●26日(水) :
FOMC声明発表
6月の新築住宅販売件数
●27日(木) :
6月の耐久財受注
・新規失業保険申請件数(7/22終了週)
●28日(金) :
2017/4-6期のGDP(速報値)
7月のミシガン大学消費者マインド指数(確定値)
●31日(月) :
7月のシカゴ購買部協会景気指数
・6月の中古住宅販売成約指数

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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