米国ウィークリー 2017/2/28号

政策と米中経済指標次第で相場の振れ幅は高まろう!

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  • NYダウは、30年ぶりとなる11営業日連続での最高値更新と米国株式市場は 歴史的な局面にある。グリーンスパン元FRB議長は、1996年当時、クリントン元大統領が再選された後の12月、株式市場が高騰し1年で26%上昇したことを受けて「根拠無き熱狂」という言葉で株式市場に疑問を呈した。

    しかし、足元では景気は回復基調が続き、企業業績の改善が確認されており、新政権が経済優先の政策を標榜しているため、現状は根拠ある上昇と言えよう。未だ上昇ピッチは緩やかで過熱感なき上昇相場であり、いわば静かなる歴史的上昇だ。ただ、足元の相場上昇の牽引役は、公益や通信、不動産などであり、トランプ相場の主役であった金融やインフラ関連などに取って代わっている。セクターローテーションをしつつ、政策待ちの状況といった状況も伺える。長期金利の動向から、好配当セクターが買われている側面もあろう。実際、一時2.5%台まで上昇した10年国債利回りは、2.3%台に下落している。
  • また、政権運営が安定せず、減税やインフラ整備などの具体策は出てこないとの見方が一部で浮上しており、政策期待がやや後退している影響が出ている可能性もある。このため、投資家の様子見姿勢が強まり、ボラティリティの小さい低体温相場となっている側面もあろう。このため、引き続き公益、通信などに資金が流入する展開も想定され、関連セクターの銘柄をピックアップしたい。

    一方でムニューチン財務長官は、2/26放映のニュース・チャンネルで、トランプ大統領が近くまとめる予算案では社会保障やメディケア(高齢者向け医療保険制度)などの給付金プログラムには手を付けず、減税を通じて長期的な経済成長を実現する諸策に重点を置くと説明。また、トランプ大統領が2/28の上下両院合同本会議での演説で税制改革に言及し、政府は医療保険制度改革法(オバマケア)の廃止・代替に取り組みつつ、8月までに税制改革を完了させることを目指していると同長官は番組内で発言した。2/28の演説に対して市場がポジティブに反応した場合に備え、半導体関連や自動車のほか内需関連の小売業なども取り上げたい。このほか、3月月初の中国や米国の重要経済指標の発表も控えており、短期的に市場の振れ幅は高まる可能性があろう。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率2/24現在)

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■主な企業決算 の予定
●3月1日(水) :ベストバイ

■主要イベントの予定
●2月28日(火):
2016/10-12期のGDP(改定値)
2016/12SP・コアロジック/ケース・シラー住宅価格指数
・1月の中古住宅販売成約前月比
・2月の消費者信頼感指数
トランプ大統領、議会で演説
●3月1日(水):
・1月の個人所得・支出
2月のISM製造業景況指数
・2月の自動車販売
地区連銀経済報告(ベージュブック)
・中国2月の 製造業PMI、財新製造業PMI
●2日(木):
新規失業保険申請件数(2/25終了週)
・クリーブランド連銀総裁講演
・ユーロ圏2月の消費者物価指数前年比
●3日(金):
2月のISM非製造業景況指数
・2月の総合PMI
イエレンFRB議長講演

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)

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