米国ウィークリー 2016/6/14号

大統領選、英EU離脱の是非の行方とマーケット動向

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  • またもや銃社会米国で悲劇が起きた。穏やかな気候、ディズニー・リゾートやユニバーサル・スタジオ有し、全米屈指の観光・保養都市であるフロリダ州・オーランドで起きた史上最悪の無差別殺人。「イスラム国」(IS)に忠誠を誓った容疑者の犯行をオバマ米大統領は「テロ行為」と断定した。この事件には、銃規制のあり方、テロリズムへの対策、性的少数者(LGBT)やイスラム教徒などマイノリティへの差別や偏見、など多くの問題をはらんでいる。

    大統領選で共和党の指名を得たドナルド・トランプ候補は、オバマ大統領が「イスラム過激派」という言葉を使わなかったことを批判し、大統領の辞任を要求。また、「(2001年の)米同時テロ以降、数百人の移民と子供たちが米国内でテロに関与した」とし、イスラム教徒の入国禁止政策の必要性を改めて強調。民主党のヒラリー・クリントン大統領候補は、「戦争の兵器が町に存在する意味はない」と銃規制を訴えている。今回の事件を受けて、アメリカ国民が銃規制、テロリズム、マイノリティについて何を思い、米議会はどう動くのか見守る必要があろう。トランプ大統領候補に追い風が吹くことになる可能性もあり、大統領選挙の動向やマーケットへの影響を注視する必要があろう。
     
  • また、EU離脱(BREXIT)の是非を問う6/23の国民投票控える英国では、最新の世論調査で離脱派が増加しているようだ。離脱回避との見方は根強いが、離脱ケースを踏まえマーケット参加者が身構える状況も伺われる。ポンドはドルに対して下落し、ユーロ安の要因にもなっている。BREXITは英国経済への打撃だけでなく、EU崩壊の始まりとの見方もあってマーケットはリスク要因として織り込み始めている。英国の主要指数FTSE100やドイツDAX、フランスCAC40など欧州株は軒並み下げ足を速めている。たとえ、離脱回避となっても、拮抗した状況であれば将来への不安を残すことにもなり得よう。

    6月のFOMCではさすがに利上げは想定できないが、イエレンFRB議長による雇用市場や米国経済の見方、ドットチャートなど年内利上げについての見通しなど、市場は神経を尖らせることとなりそうだ。6/23までのビッグイベントを消化するまでは、リスクを取る動きは限定的となりそうである。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(6/10現在)

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■主な企業決算の予定
●16日(木):オラクル

■主要イベントの予定
●14日(火):
FOMC6/15まで) 
・4月のユーロ圏鉱工業生産
・5月の輸出・輸入物価指数
5月の小売売上高
・4月の企業在庫
●15日(水):
・MBA住宅ローン申請指数
6月のNY連銀製造業景気指数
5月の鉱工業生産
・5月の設備稼働率
FOMC、終了後政策金利発表。イエレンFRB議長が記者会見 
・日銀政策委員会・金融政策決定会合(16日まで) 
●16日(木):
・新規失業保険申請件数
6月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数
5月の消費者物価指数(CPI
・6月のNAHB住宅市場指数
●17日(金):
5月の住宅着工件数
・5月の建設許可件数
ECB総裁講演(ミュンヘン)

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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