米国ウィークリー 2016/4/19号

相場環境は悪化も決算動向次第で一段の上昇も

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  • 4/15時点で過去5営業日の世界の株価指数の多くが上昇となった。1月から2月にかけて大きく下落していたMSCIワールド・インデックスは4/13に年初来でプラス圏に浮上。同指数は米国や日本を含む主要国を対象とする株価指数で、2/11には一時年初来安値となる1,459.79(年初来▲12.2%)をつけたが、原油価格の底打ちやドル安基調などから上昇基調を辿り、4/15には1,670.47と年初来で+0.46%、2/11の安値からは14.4%の上昇となった。足元では4日連騰となり過去5営業日で2.3%上昇した。

    米国株も年初からほぼ同様の動きとなっており、NYダウは過去5営業日で320ドルの上昇(1.82%高)。JPモルガン・チェース(JPMウェルズ・ファーゴ(WFCなど大手銀行の決算は減益ながらEPSが市場予想を上回り株価が上昇し相場の牽引役となった。このほか、デルタ航空(DALは増益を確保し、EPSが市場予想を上回り株価も上昇した。また、中国の経済指標が市場の安心感に繋がった。3月の中国製造業PMIは8ヵ月ぶりに節目の50を上回り、1-3月の中国GDP速報値は市場予想通りの前期比年率6.7%増となった。

  •  今週は1Q(1-3月期)決算発表が本格化する。Bloomberg集計による4/15時点の1Q見通しは、S&P500社ベースで前年同期比9.5%減。4/25に決算発表予定のアップル(AAPLは、一部報道によればiPhoneの減産が長引き、1-3月期に続き4-6月期も前年同期比3割程度の減産継続の模様。ただ、例年9月発売の主力モデル発売時期が前倒しとなれば、5月下旬頃には次期モデル向け部品生産が活発化する可能性があるが、株価動向に留意したい。

    また、4月に発表された米国の経済指標は、自動車販売や小売売上高など軒並み鈍化。3月の米自動車3社の伸びは市場予想を下回り年率ベースで1,660万台と市場予想の1,730万台を下回り、13カ月ぶりの低水準となった。4/12に発表されたIMFの2016年の世界経済見通しは、成長率が今年1月時点の3.4%から3.2%に下方修正され、4/17の産油国会議は、増産凍結が先送りとなり原油価格の先安観が浮上。米国株式市場を取り巻く相場環境は悪化しているが、決算動向次第では未だ上値余地があると見ている。(庵原)
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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(4/15現在)

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主要企業の決算発表予定

●19日(火):インテルコールドマン・サックスジョンソン・エンド・ジョンソン
●20日(水):ラスベガス・サンズ、クアルコムコカ・コーラ、ヤム・ブランズ、SAP
●21日(木):マイクロソフト、アルファベットビザバイオジェンスターバックスアンダーアーマーゼネラル・モーターズベライゾン・コミュニケーションズ
●22日(金):ゼネラル・エレクトリック、キャタピラー、ハネウェル、ダイムラー
●25日(月):アップル、ハリバートン、ロイヤル・カリビアン・クルーズ

主要イベントの予定

●19日(火):
3月の住宅着工件数、建設許可件数
・EU国防相理事会(ルクセンブルク)
●20日(水):
3月の中古住宅販売件数
●21日(木):
新規失業保険申請件数(4/15終了週)
3月の景気先行指標総合指数
ECB金融政策会合・記者会見
●22日(金):
4月の製造業PMI(速報値)
・EU財務相理事会(4/23まで)
ECBの専門家経済予測
●25日(月):
3月の新築住宅販売件数
・ヤフー経営再建問題、買収提案の締め切り

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)



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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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