米国ウィークリー 2016/12/6号

政策期待、楽観論やや後退の中での銘柄選択!

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  • 主要指数は最高値更新が相次いだが、過去5営業日でNYダウが小幅に上昇となった一方でS&P500が0.97%、ナスダックが2.65%、ラッセル2000が2.45%の下落となった。短期的に大幅上昇となったトランプラリーの一服に加え、ビッグイベント前の利益確定売りが重なり株式相場は下落した。

    11/30のOPEC総会では想定外の減産合意となり、WTI原油先物価格は一気に50ドル台乗せと大幅高となった。サウジアラビアは48.6万バレル/日もの減産だがイランには増産を認め、OPEC減産の合意をまとめあげた。OPEC全体で2017年1月より約120万バレル/日の減産を実施し、生産は3,250万バレル/日となる。また、12/2に発表された11月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比17.8万人増とほぼ市場予想に近い水準、失業率は前月比0.3ポイント改善の4.6%、平均時給は前年同月比2.5%増と伸びが鈍化したが、引き続き雇用市場の堅調さが確認された。12月の追加利上げ実施に向けて十分な結果と言えよう。これらビッグイベントの良好な結果を受けて、市場はリスクオンとなりそうな局面であったが、ドルは下落し、株式市場は軟調な推移となった。トランプ政策への期待を先行して織り込んでいたため、むしろ過度な楽観論に対する警戒感も強まっている面もあると言えよう。
  •  また、イタリアでは12/4、憲法改正を掲げ実質現政権の信任を問う国民投票が実施されたが否決され、レンツィ首相は辞任を表明。政治問題が経営悪化の銀行再建に影響し、金融問題に発展する可能性が浮上している。

    イタリア最大手行のウニクレディトは130億ユーロ(約1.56兆円)、資産規模3位のモンテ・デイ・パスキが10億ユーロの債務株式化を含む50億ユーロ(約6,000億円)の増資を計画している。ただ、政治の空白期間が生じれば再建計画の遅れなど金融問題となる可能性がある。イタリアの中銀によれば、銀行全体の不良債権額は3,600億ユーロ(約43.2兆円)と膨大で、自己資本は2,250億ユーロ(約27.0兆円)に留まっている。低迷続く大手行の株価が一段の下落となれば、南欧への飛び火やEU問題再燃の可能性もある。このため、欧州問題の影響を受けにくいと見られる好業績銘柄をピックアップしたい。(庵原)


S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率12/2現在)

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S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率12/2現在)

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■主な企業決算 の予定
●12月8日(木) : デル・テクノロジーズ

■主要イベントの予定
●12月6日(火):
10月の貿易収支 
・10月の製造業新規受注
ユーロ圏7-9月のGDP(改定値)
・EU財務相理事会
●7日(水):
・MBA住宅ローン申請指数
10月の消費者信用残高
新規失業保険申請件数(11/18分)
・独10月の鉱工業生産
●8日(木):
中国11月の貿易収支
ECBの政策金利を発表
ドラギECB総裁、定例記者会見 
・新規失業保険申請件数(12/3終了週)
●9日(金):
中国11月のCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)
・米10月の卸売在庫
12月のミシガン大学消費者態度指数(速報値)
●12日(月):
・11月の月次財政収支

(Bloombergをもとにフィリップ証券作成)


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フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
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