米国ウィークリー2016/1/26号

市場の注目はFRBの金融政策と企業業績動向へ

bg_wall_street_973269
  • 年初来、世界のマーケットは混乱が続いたが、ECBドラギ総裁による追加緩和の示唆により投資家心理が好転している。中国では金融市場に落ち着きが見られ、不透明感は残るものの原油価格は底打ちとの見方も出てきている。

    NYダウは1/20に一時、昨年8/24以来となる15,500ドル割れとなったが、1/22には16,000ドル台を回復した。同様に一時、昨年の8月水準を大きく下回ったS&P500種株価指数は1,900ポイント台を回復した。ドラギ総裁は1/21のECB政策委員会後に、インフレ目標を守るための当局の行動範囲に「限界はない」と3月にも景気刺激措置拡大の可能性を示唆し、1/22の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では、「我々には多数の手段がある」とコメント。市場ではECBが1.5兆ユーロ(約191兆円)の債券購入プログラムの一層の拡大を新たな資産クラスを含めて検討するとの観測が強まっている。3月の次回政策委員会に向けた今後のドラギ総裁の市場との対話が注目される。

  •  
  • 1/26-27のFOMCでは、声明文とイエレンFRB議長のコメントが注目される。ポイントは、①国内景気動向に加え海外情勢についての認識、②原油価格や内外金融市場と物価動向の見通し、③今後の利上げペースと金融政策の舵取り、などが挙げられる。1/6にフィッシャーFRB副議長が2016年の年4回の利上げペース について「概ね見積もりの範囲内だ」と述べて、市場心理を冷やした経緯もあり、FOMCの決定内容がハト派的となるか注目される。

    1/28-29には日銀の金融政策決定会合が開催され、日米で世界景気や金融市場への危機感や対応策に関するコメントが表明されれば、株式市場では年初来の下落を取り戻す動きが強まる可能性もあろう。2015/10-12月期決算発表が本格化するなか、想定以上の原油など商品市況安からエネルギーや素材セクターの減益幅が大きく、1/22現在、S&P500構成企業は前年同期比6.3%減益の見通しである。一方でAT&TTなど通信、フォード(Fなど自動車、サウスウエスト航空(LUVなど運輸、スターバックス(SBUXヒルトン(HLTなど消費者サービス、ファイザー(PFEギリアド・サイエンシズ(GILDなど医薬・バイオなどの増益率は高く業績動向に注目したい。(庵原)




S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(1/22現在)



主要企業の決算発表予定

●26日(火):アップルスリーエムATTロッキード・マーチンJ&JPG
●27日(水):フェイスブック、クアルコム、イーベイ、ボーイング、サンディスク
●28日(木):マイクロソフト、スカイワークス、アマゾン・ドット・コム、キャタピラー、フォードアムジェンアンダーアーマービザアリババ、ドイツ銀行
●29日(金):シーゲイト・テクノロジー、マスターカードハネウェル
●2月1日(月):アルファベット、アフラック

主要イベントの予定

●26日(火):
・2015/11月の住宅市場指数
2015/11月のS&Pケース・シラー住宅価格指数
1月の消費者信頼感指数
●27日(水):
FOMC1/26-27
2015/12月の新築住宅販売件数
●28日(木):
新規失業保険申請件数(1/22終了週)
・2015/12月の耐久財受注
●29日(金):
2015/10-12GDP(速報値)
1月のミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)
●2月1日(月):
・2015/12月の個人所得・個人支出





【レポートにおける免責・注意事項】
本レポートの発行元:フィリップ証券株式会社〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町4番2号
TEL:03-3666-2101 URL: http://www.phillip.co.jp/
本レポートの作成者:公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員庵原浩樹
フィリップ証券リサーチ部アナリスト袁鳴
当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提 供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の 見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身 の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害につ いても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じま す。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項> 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • 「売り」取引の方法

    売りポジションの保有から取引をスタートする事により下落市場で利益を得たり、既に保有している金融資産のリスクヘッジを行うことができます。このセクションでは「売り」取引の仕組みについて学びます。

  • トレンド

    アナリストがどのようにチャートを使っているのかを学び、投資家の行動を勉強し市場パターンを理解しましょう。利用可能な様々なチャートの使い方を学習し、チャートが示す価格パターンを確認します。

  • 取引の前に

    金融取引において心理状態は重要な要素であり、どのように取引を理解し反応するかが成功に大きな影響を与えます。ここでは、取引での心理状態についていくつかの要素を紹介し、気を付けるべき一般的な過ちを確認していきます。